jan 8, 1918 - 「十四か条」発表
Description:
1918年1月8日、アメリカ大統領ウッドロウ・ウィルソンが、アメリカ連邦議会での演説のなかで発表した平和原則。
アメリカは1917年4月6日、ドイツ側に宣戦を布告し、第一次世界大戦に参戦した。そして、アメリカの兵力と豊富な軍需物資によって、ドイツ側は劣勢に立たされた。
この第一次世界大戦中、1918年1月8日に上下両院合同会議での演説によって、その講和原則、ひいては大戦後に守られるべき国際的な平和の構想を全世界に提唱した。
翌1919年1月に開会されたパリ講和会議においては、米国全権代表となったウィルソンはこの十四か条の平和原則をアメリカの中心的主張とし、それはヴェルサイユ条約の原則となった。また、この平和原則はレーニン政権の「無併合、無賠償、民族自決」という講和の原則を発表したことに応じることを目的ともしていた。
「十四か条」の各項目は以下の通りである。
第1条:講和の公開、秘密外交の廃止
列強中心の「旧外交」の温床となっていた秘密外交の廃止と、外交における公開原則を提唱した。ただし、イタリアは1915年のロンドン秘密条約において「未回収のイタリア」の獲得を約束されていたので、秘密条約を無効にする平和原則は受け入れられなかった。
第2条:公海航行の自由
第3条:平等な通商関係の樹立
第4条:軍備の縮小
第5条:植民地問題の公正な措置(民族自決)
第6条:ロシアからの撤兵とロシアの自由選択
第7条:ベルギーの主権回復
第8条:アルザス=ロレーヌ地方のフランスへの返還
(普仏戦争の結果ドイツ領となったアルザス=ロレーヌ地方のフランスへの返還が含まれる。)
第9条:イタリア国境の再調整
第10条:オーストリア=ハンガリー帝国の民族自決
(オーストリア=ハンガリー統治下の諸民族の自治の保障。)
第11条:バルカン諸国の独立保証
第12条:オスマン帝国支配下の民族の自治保障
(オスマン帝国統治下の諸民族の自治の保障とダーダネルス海峡の自由航行。)
第13条:ポーランドの独立
(18世紀のポーランド分割の結果消滅していたポーランドの復活・独立。)
第14条:国際平和機構(国際連盟)の設立
Added to timeline:
Date: